不動産トラブル

買ったマンションが従前性風俗特殊営業に使用されていたとき

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一生に一度の買い物といわれるマンションを買ったが従前このマンションが従前性風俗特殊営業に使用されていた場合皆様はどうお感じになるであろうか。
前の入居者が自殺していた等の事情があれば住みたくないと感じる人が多いことは理解できるが、性風俗営業の場合はどうであろうか。

本件は、アロマテラピーを広告でうたっておきながら、客に求められれば性的サービスを提供していたというものである。この点、裁判所は、このマンション自体が総会で従前風俗営業をしていたことについて問題視するような議題が今後も挙がるであろうこと、当該マンションの風俗営業についての噂が流れていること等を考慮し、マンションを買った者がこれを使用することにより通常人として耐え難い程度の心理的負担を負うべき事情があり、これがそのマンションの財産的価値を減少させるとしてその点についてマンションの売主及び仲介会社に対して説明義務違反として100万円の支払いを命じた。

皆様は当該裁判例についてどのようにお感じになるであろうか。確かに、清掃が十分に行われていれば、清潔さという点では問題ないであろうと考える方もいるであろうが、本件では性的サービスを提供していたという噂が広まっている、マンション管理組合により使用が問題視されていた等による経済的価値の減価等も考慮して上記の判断になったものと思われる。
なお、裁判では争われていなかったが、入居者が契約の解除を求めたとしたら解除は認められたであろうか。この点、契約の解除が認められるには目的を達成することができない問題が必要であるところ、従前性風俗営業を行っていたとしても日常生活を送ること自体に支障はなく、このことは心理的な嫌悪感にとどまるものであるから契約の解除は認められないであろう。

 

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